徳永英明 初めて買ったのは「ラジオ」なのに、壊れかけなのは「レディオ」なのは何故なのか。
今回は、徳永英明さんの大ヒット曲「壊れかけのRadio」の歌詞考察記事です。
大真面目な。
この考察を行おうと思ったきっかけは、テレビで音楽番組を見てこの曲を口ずさんだからです。なんの番組かは覚えてません。
なんで口ずさんだかっていうと、最近「なつかしの名曲100選」とか「あの頃の名曲〜」とか乱立してていやでも耳に入ってくるから。
てゆーかどんだけあんだよ、名曲100曲選んでサビ辺りだけ流すお決まりの番組。過去の名曲好きすぎだろ。今を生きろ今を。
んで、毎回KANとか槇原敬之とかのいつも同じような昔の映像流れるよね。
そんな擦り倒された番組内で、なんっかいも聞いた「壊れかけのRadio」について気になることを検証します。
まずは、聴いてみて下さい。
相変わらずええ声。いきなりこの声現れたら、「おっ」ってなるのすごいわかる。
でも今回は、そういうことを言いたいんじゃない。
今回の考察は【なぜAメロでは「ラジオ」なのに、サビでは「レディオ」なのか】!!!
歌詞を見てみると、
http://j-lyric.net/artist/a00055b/l00297e.html
Aメロでは「初めて買った黒いラジオ」
サビでは「壊れかけのRadio(レディオ)」になってる。
なぜなのか。
自分なりに3つ説を考えました。
・普段使いの発音をAメロで使い、サビではインパクトを残すため特別な発音にした説
一番Aメロの歌詞
「ベッドに置いていた 初めて買った黒いラジオ」
ここでは普段使われている「ラジオ」が使われてて、違和感がない。
一年に何千何億と詞を書いているであろう秋元康によると、
「Aメロの前半では景色をみせ、後半でその景色に絡めた心情を描く。Bメロではその心情の理由を描き、サビで次の展開に持っていく。」
だそうだが、
「壊れかけのRadio」でも同じような構成になっているんですね。
Aメロでは、「聞き手が想像できる景色」を共有する必要があるので、なるべく普段使いの言葉を使うようにしたのではないでしょうか。
そして次にサビ。
同じく秋元康が作詞した曲を聞いてみると、サビには印象に残る言葉を必ず書いてる。
例えば、「フライングゲット〜」とか、「大声ダイヤモンド〜」とか。
最近で言えば、「おいでシャンプー」とか、「ガラスを割れ!」とか。
「ちょっと何言ってっかわかんないですね」、ってやつもあるけど、大体のサビで、印象に残りやすいワードや文が使われているし、しかもそれは曲のタイトルにもなってる。
要するに、サビでは印象的なフレーズを使うと効果的である!ということです。
ここまでくるともうおわかりでしょう。
Aメロでは普通の「ラジオ」。でもサビでは印象を強く打ち出すため「レディオ」という発音をした。
というのが一つ目の説。
・思春期に少年から大人に変わった説
二つ目の説はこれ。
サビでも一番最初に出てくるフレーズ。
「思春期に少年から大人に変わる
道を探していた汚れもないままに」
これです。
つまり、Aメロでは「ラジオ」って言ってたけど、サビにいくにつれて少年から大人に変わってしまいちょっとカッコつけて「レディオ」って言っちゃった説。
あるよね〜こういう時期。
ちょうど中学から高校にかけてこんな時期になるんじゃないでしょうか。特に男子。
部活中にかっこいい必殺技考えてつけた名前が、「サンダーストームエクスプロージョン!」みたいな時期。あったね。あったって言え。
歌詞検索すると、上記のように「変わる」と「道」の間にスペースないしは改行がされてて、
「(人は)思春期に少年から大人に変わる(よね)。
(進むべき)道を探していた(んだよ)汚れもないままに(さ)。」
となる。
がしかし!
もしもこの二つが繋がっていたとしたら、
「(僕は)思春期に、少年から大人に変わる道を、探していた。汚れもないままに。」となって、
「大人になる道」という一括りに限定できる。
よって、まだ大人になる道を模索中であるとも取れる。
よって、より自分の体験談に基づく歌詞となり、過去の自分に立ち返ることになる。
するとどうなるか。サビに近づくにつれ徐々にあの頃の自分を思い出し、サビ終わりで咄嗟に「レディオ…」と出てしまうわけだ。
かっこいい。
・徳永英明、タイムスリップできる説
これが三つ目。
一番の歌詞をもう一度見てみると、
「初めて買った黒いラジオ」が「壊れかけ」であると言っている。
ここで注目すべきは、彼自身が買ったラジオが、壊れかけであるということ。
歌詞を読む限り、『ラジオをきっかけにして、本当の幸せはなんなのかについて「今」問いかけている曲』だろう。
つまり、思春期またはそれ以前に買ったラジオが、「今」壊れかけているということだ。
徳永英明は、1961年生まれ。
この曲をリリースしたのが、1990年。
約30年間の間にラジオを買い、それが壊れかけたことがわかる。
そして、国税庁の調査によれば、ラジオの平均耐用年数は5年。
高校生の時に買ったとしても、歌ってる頃には壊れててもいい年数である。
そこで、徳永英明、タイムスリップできる説を提唱したい。
福岡で生まれた英明少年は、健康に育ち、初めて黒いラジオを買う。
しかし、ひょんなことから、自分はタイムスリップできる存在だと知り、遠い未来にタイムスリップする。
その時代では、ラジオは「レディオ」と呼ばれており、その手軽さから絶大な人気を博していた。
それを知った英明少年は思い出のラジオを未来に持ってこようと、過去にタイムスリップし、ラジオを未来へと持って帰ることに成功する。
そして未来で、「レディオ」を聞いていたのである。
未来での生活に飽きて来た英明氏は、未来で何度も何度も直してもらった「壊れかけのレディオ」とともに、自分の歳に見合った年代に戻り、生活することにした。
という説である。
なんとも大真面目な記事である。
どうでしたでしょうか。
ラジオとレディオの違いから、ここまで発展するとは思いませんでした。
ちなみにYahoo!知恵袋では、
「壊れかけのラジオとレディオの違いは?」
という質問に対して、
「ズバリ発音。そして哀愁。」と書かれていました。
丸尾くん並に、ズバリ一言で片付けられてしまいましたが、つまりそういうことが言いたかったわけです。
一曲でこんなに考察できるんだから、テレビ局が昔の曲流しまくるのもわかった気がしました。
では。
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壊れかけのRadio ?25th Anniversary Track?
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